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筋力・筋持久力の向上に効果的なレジスタンストレーニングプログラムを組むためには、4つの基本原則を理解する必要があります。特異性・過負荷・バリエーション・漸進性の4つです。パフォーマンスアップを目的にトレーニングを行う際、とくに意識したいのが、「過負荷」と「漸進性」です。

この原則を理解せずにマシンやフリーウエイトのトレーニングメニューを組み立てても、効率良く筋肥大や筋力向上という成果を得ることは難しいでしょう。

本記事では4点について軽く触れ、別の記事にそれぞれの法則について深堀することとします。

①特異性

トレーニングにより特定の筋群やエネルギー機構、動作、速度、パターンに狙いを定めていく必要があります。これが特異性の原則です。

大胸筋の最大筋力を鍛えたければ高重量を扱うベンチプレス、ダンベルフライ。下半身の筋持久力強化であれば重量は軽めでセット数や反復数を多くしたスクワット、レッグプレス。など、目的によってエクササイズを選択する必要があります。

②過負荷

過去に経験したよりも高いトレーニングストレスをかけること。これが過負荷の原則です。

過負荷はウエイト重量を重くすることだけではありません。ざっと挙げるだけでも下記の手段があります。

  • 挙上するウエイト重量を増やす
  • 1セット当たりの反復回数(レップ数)を増やす
  • セット数を増やす
  • セット間の休息時間を短くする
  • トレーニングの難度を上げる
  • 可動域を広げる
  • 週当たりのトレーニング頻度を増やす

最大筋力の向上を目的にするのであればウエイト重量を増やすこと、筋持久力の向上であればレップ数を増やすこと、など目的によって扱うべき手段があります。

③バリエーション

バリエーションとは、重量・強度・休息時間などトレーニングの特定の変数を変化させることです。トレーニングの負荷や種類の工夫だけでなく、トレーニングプログラムの配列順序も重要です。

④漸進性

中長期的な目標達成に向け、トレーニングの負荷や強度は継続的に変化させていく必要があります。これが漸進性の原則です。トレーニングストレスを継続的に少しずつ増加させていくことを、「漸進的過負荷」といいます。以前より強い負荷がかかることで筋肉に生理学適応が起き筋肥大などの成長を得ることができます。

トレーニングストレスを漸進的に過負荷とする手段には、下記が挙げられます。※再掲

  • 挙上するウエイト重量を増やす
  • 1セット当たりの反復回数(レップ数)を増やす
  • セット数を増やす
  • セット間の休息時間を短くする
  • トレーニングの難度を上げる
  • 可動域を広げる
  • 週当たりのトレーニング頻度を増やす

これらの手段を持続的に取り入れていかなければ筋力向上は難しいでしょう。

過負荷の原則・漸進性の原則を合わせて「漸進性過負荷の原則」(Progressive overload:プログレッシブオーバーロード)と呼ぶこともあります。同じ負荷、同じレップ数・セット数をこなし続けていると、やがて身体は慣れてきます。トレーニングをしても筋肉痛にかからなくなる感覚があったら漸進性過負荷の原則を思い出してください。あわせて先ほどの手段からいくつかを組み合わせてトレーニング時の負荷を増やすことを検討しましょう。

ちなみに、即時的な筋力やパフォーマンスの向上効果があるのか?については漸進性過負荷によるトレーニングに即時的な効果は認められないという研究結果がすでにあるようです。

ビギナーはどのようにしてトレーニング原理からメニューを作り上げるべきなのか?

とはいえ、トレーニング初心者が4つの原則を常に完璧に意識するのは難しいです。最初のうちはNSCA等の資格保有者であるパーソナルトレーナーとの対話・トレーニングセッションから、レジスタンストレーニングのプログラムを作ってもらうことをオススメします。

とくに、安全に漸進的過負荷の状態を作り続けるのはビギナーにとって難易度が高く、一概にテキストで読者のみなさんにピッタリの方法を導くのは困難を極めます。原則を知っていても限界を超えた過負荷状態におかれることでオーバーワークや怪我につながることもあります。トレーニングプログラムは過去の疾病・傷害、栄養摂取、日常生活などさまざまな影響を受けますので、トレーナーと定期的に面談し決定していきましょう。

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training-holic
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ボディメイク・栄養学を必修の学問として国内に広めることを決意して#トレラブを発起した人。米国パーソナルトレーナー資格のNSCA-CPT合格。2019年にはJBBFメンズフィジーク初挑戦で地方大会3位入賞。2020年には恵比寿・代官山エリアのパーソナル+24時間通い放題のジムを共同創業者としてオープンした。好物は低温調理器で大量に仕込む鶏ハムをいろんな味で食べること。

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